こんにちは。
「人事データ分析入門講座」講師の武田です。
本日もよろしくお願いします。
このニュースレターでは、人事データ分析に取り組み始めた方に向けて、データ分析の考え方や方法をお伝えしています。本レターで2回目の配信となりました。
今回は、「考えるためのデータ可視化」 というテーマで、 1回目に出てきた散布図の見方や活用方法についてお伝えしていきます。
データ可視化というのは、データの外観や特徴を捉えるためにグラフを使ってデータを表現することです。先日お見せした散布図もその一つですね。
では、「考えるための…」とはどういう意味でしょうか?
まずはここからお伝えしていきます。
誰のためのデータ可視化?
データを可視化する方法はたくさんあります。例えば、身近なところでは、棒グラフや折れ線グラフ、円グラフなどがあります。会議資料やプレゼンテーションで見たことがある方も多いのではないでしょうか。こうしたグラフを使うことで、データの外観や動きを捉えやすくなります。

ビジネスで何らかのメッセージを伝える上で、数字は大切な要素になります。そして、その傾向を端的に表すグラフがあると説得力が増します。つまり、何らかの主張をサポートするためにグラフが使われるわけですね。
ところで、これらのグラフは誰のために作るものでしょうか?
何かを主張するためにグラフを作る場合、それは意思決定者やミーティングの参加者に向けて作られることになります。伝えたいメッセージを効果的に後押しするため、グラフはシンプルで誰が見てもわかりやすいと思うものでなくてはなりません。
これはデータ可視化の重要な用途の一つです。
考えるためにグラフを描く
一方、データ分析の場面では、誰かに伝えるためだけでなく分析者自身が考えるために様々なグラフを描きます。
データを理解するため、あるいは、データから何らかのパターンを発見して洞察を得るためにデータを可視化して眺めるわけです。それは、分析課題が明確になっている場合でも、そうでない場合でも同様です。また、AIを用いて予測モデルを作る場合であっても、まずデータを見て考えることは大切です。
この講座では、このようなグラフを作る作業を「考えるためのデータ可視化」と呼ぶことにします。
例として、コンプライアンスの観点で労務上の施策を検討する場面を想像してみてください。あなたはデータ分析者として、上級管理職に向けに時間外勤務の課題を定量的な観点から報告することになっています。時間が限られているのでパワーポイント10枚以内で報告書を作らなければなりません。
このとき、そのレポートに登場するグラフは高々数個だったとしても、データ分析者はその数倍から10倍程度のグラフを描いて考えることになるはずです。データから何かの知見を得るにはそれ相応の試行錯誤が必要だからです。
「考えるためのデータ可視化」というのはまさにこのプロセスを指しています。
データ分析の経験がある方は「そうそう。そうだよね」と思われるかもしれません。
一方、データ分析を始めたばかりの方は「面倒だな。グラフの種類も多くてよくわからないし」といいたくなるかもしれません。その気持ちは大変よくわかります。私自身、データ分析を始めたころはグラフを使って考えてといわれてもよくわかりませんでした。
しかし、私個人の感覚ではありますが、データ分析の初期段階で様々なグラフを描いている時期というのはとても楽しい場面になっています。データを見ながらアレコレ思案していると探検している気分になります。
ということで、早速探検に出かけてみましょう。
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それでは、前回のレターに登場したグラフをもう一度見ることからはじめます。