余白が、真の課題を連れてくる
最初に提示された課題は、たいてい本当の課題ではない。それに気づくために必要なのは、より高度な分析スキルではなく、余白だった。
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最初に提示された課題は、たいてい本当の課題ではない。それに気づくために必要なのは、より高度な分析スキルではなく、余白だった。
ピープルアナリティクスに取り組もうとする組織が最初にぶつかる壁は何か。データの整備状況、ステークホルダーとの合意形成、リテラシーの底上げ——本サイト運営者の武田が実務の現場から語りました。
組織のアジリティは「仕組み」で作れるのでしょうか。ゴールドマン・サックスの人材戦略を読み解くと、情報の民主化と自律的意思決定、そしてその効果を検証するサーベイが「二重ループ」として機能していることが見えてきます。よく知られた施策の裏にある構造を、ダイナミック・ケイパビリティとデータドリブン人事の観点から整理しました。
この記事ではピープルアナリティクスのスキルアップを目指す人に向けて、参考になる本を紹介します。
KDEプロットを使った人事データの可視化例です。KDEプロットは量的変数の分布を曲線で近似して可視化することができ、分布形状の比較を簡単に行えます。また、複数のカテゴリーで分割し俯瞰的に捉えるのに適しています。 人事データ可視化の例 人事データ可視化の狙い * 男女別の年齢構成の違いを比較し、人的資本経営の課題を発見する。 人事データ可視化アプローチ 利用するグラフ * KDEプロット: 量的変数の分布を滑らかな曲線で近似して確認する。 アプローチ * KDEプロットを使って男女別の年齢分布を確認する。 * 構成の違いを見るために、男女の人数差に影響されないように男女独立で密度を推定する。(common_norm=Flase を指定) * 組織などの属性でグラフを分割し、傾向の違いを把握する。 グラフの作り方 * Pythonのseaborn.kdeplotによる可視化例。 import pandas as pd import matplotlib.pyplot as plt import matplotlib.ticker as tick...
本レターでは、経営の観点で人的資本経営の位置付けを整理した上で、ピープルアナリティクスとの接点を考えてみます。
本レターでは、異動履歴データを活用した異動パターンの分析について過去の経験をトレースし、分析アプローチの組み立て方について解説します。
課題をシャープに絞り込み、課題に沿ってデータを集め、課題とデータに合わせて分析手法を選ぶというのがデータ分析の王道です。特に、インハウスのデータ分析ではこの順番が良いと思います。 この道を逆に辿るとなかなかうまくいきません。 つまり、ある特定の技術や分析方法を固定してそれに合うデータを集め、それらからできることを考えていくと、たまに良い結果につながることもありますが、大抵は業務サイドで活用されないテーマになりがちです。 たとえば、ピープルアナリティクスでは、次ような失敗事例があります。 * AIを活用して離職や休職を予測するシステムを作ったが、現場で使えなかった。 * 人事データを横断的に分析できるようなダッシュボードを作ったが、アクセス数が伸びなかった。 * 社内サーベイのデータを使って人材育成やマネジャーの課題に迫ろうとしたが、情報が不足しインサイトを得られなかった。 まとめると手段よりも目的が大切という、基本的な話になります。 その一方で、人事分野の場合、課題を絞り込む過程がストレートに行かない事が多く、対話と探索的な分析を組み合わせて課題に迫ることが多いです...
先日、HRNote様のセミナーにてエンゲージメント分析についてお話させていただきました。本レターでは、セミナーで十分にお伝えできなかった「分析現場の悩みどころと工夫点」についてまとめてみました。
※こちらの記事はピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会のサイトでも取り上げていただきました。 Digital HR Competition 2024 「ピープルアナリティクス部門」参加レポート | 一般社団法人ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会 先週の11月6日、Digital HR Competition 2024のピープルアナリティクス部門のイベントが開催されました。ファイナリストの熱いプレゼンテーションを間近でお聞きすることができましたので、レポートしたい思います! Digital HR Competition (DHRC)とは? DHRCはピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会が主催する実践的HRテクノロジーのコンペです。組織の中でテクノロジーを活用してHRを高度化し、人と組織のパフォーマンスを引き上げる取り組みをしている団体や企業の活動を競うイベントです。 HRテクノロジーソリューション部門とピープルアナリティクス部門があり、私はピープルアナリティクス部門のミートアップイベントに参加してきました。非常にハイレベルな内容で大変驚くと...
Python in Excelであれこれ試しているのですが、前々から作ってみたかった簡易EDAツールを作ってみました。テーブルデータの項目を選ぶと、いい感じのグラフを自動的に作ってくれるというものです。以下の動画は動作させたときの例で、SNSに投稿したものです。再生速度を上げているので、実際の動作はもう少しゆったりしています。 Python in Excelの動作確認をしながら楽しく適当に作ったものだったのですが、XやLinkedInでポジティブな反応があって驚きました。ありがたいです! せっかくなので、こちらのブログでどうやって作ったのか紹介します。 やりたかったこと 今回やりたかったことは、データテーブルの項目を選ぶと自動的にいい感じのグラフを作るというものでした。つまり、データの種類に応じてデータ可視化手法を選ぶツールをPython in Excelで作ってみたわけです。 どのような場面でどういったグラフを選択するかというのは、ある程度データ分析の経験者の方であればあたりをつけられる思います。しかし、データ分析を始めたばかりの方は、すぐに思い浮かばないことがあるかもし...
解きたい問題に対して分析アプローチを考える場面というのは、データサイエンティストやアナリストの腕の見せ所です。 例えば、人事データからハイパフォーマーの行動特性を探るタスクでは、パフォーマンスや行動特性の計量方法から、それらの関係性を推測するモデリング手法、評価観点などの分析アプローチを考えることなります。これは問題設定とも呼ばれ、業務課題を技術課題に落とし込む重要なフェーズで、データサイエンティストやアナリストの応用力が問われます。 問題設定が完了すればあとはデータを使って分析していくことなります。そして、分析を依頼された人やチームへのレポーティングを行えば分析プロジェクトは完了となるわけですが、このときに次のような会話になったことはないでしょうか? * 分析結果を報告したら「わかっている話しかないね。もっと何かないの?」といわれてしまった。 * 分析結果をめぐってクライアントチームのメンバーが対立し始めてしまった。 * PoC結果を報告したが「システムはできていないの? 早くAIを導入して楽にしてよ」と指摘されてしまった。 * 「大変参考になりました」とのコメントがあ...
人事の方とピープルアナリティクスで取り組みたいことを議論していると、実に様々なアイデアがでてきます。また、テーマについて話をしているときだけではなく、データ分析結果をレポーティングしている場面でも、取り組んでいるテーマを超えていろいろなアイデアが出てくることもよくあります。 例えば、異動業務の施策検討のために配置パターンについて類型化するプロジェクトでは、配置だけでなく人材育成や採用の話まで広がることがありました。配置というと異動に関することが中心になりそうですが、組織の人材ニーズに対する充足について課題が見えてくると、いろいろと話が膨らんできます。 目の前の「データ分析プロジェクト」を着地させることだけを考えると、こうした広がりはスコープクリープのリスクを生じさせるものです。他分野のデータ分析プロジェクトに慣れたアナリストからすると、驚かれるケースもありました。 しかし、人事分野においては、このような横断的な対話こそが重要だと感じています。 この記事ではこの点について掘り下げてみます。 横断的な議論によってテーマが見えてくる 外から人事業務を観察すると、採用、配置、...
はじめてデータ分析に取り組むときには「どうやって分析したらよいのだろう?」と悩むものです。しかし、それ以前にデータ分析の目的を整理することが大切で、分析アプローチの検討よりも難しいこともあります。 例えば、ハイパフォーマーの要因分析というテーマを考えたとき、どのように集計してモデル化するかと考えるよりも、なぜハイパフォーマーの分析をする必要があるのだろうかと考えることが大切になります。もし目的が曖昧なままで分析を進めてしまったら、分析プロセスが迷走するだけでなく、最終的なレポートは何にも活用されないかもしれません。私もそういった経験を何度もしています。 目的が大切というのは当たり前の話に感じられると思いますが、意識していてもストレートに解決できない場合もあります。データアナリストやデータサイエンティストの方でしたら、この問題に直面したことがあるのではないでしょうか。特に、ピープルアナリティクスのような新しい分野ではWhyよりもHowが先行してしまう場合もあるでしょう。コストセンターのKPI作りの難しさも背景にあります。 データ分析プロジェクトの立ち上げ時点で目的が曖昧なとき、デー...
私がデータ分析を始めた十数年前と比べ、データ分析のビジネス領域が広がってきているように感じています。そして、国内でも組織内にデータ分析チームを作ることは、めずらしいことではなくなりました。その一方で、チーミングには様々な課題が潜んでいます。 この記事では、データ分析チームの内製化と育成について考えてみます。 なぜデータ分析の内製化が必要か データ活用の初期段階では、外部の協力者の力を借りてプロジェクトを回してくこともあると思います。しかし、意思決定やオペレーションの改善にデータを組み込んでいくためには、チーム内で分析を回せるようになることが理想です。 例えば、A/Bテストを駆使してSaaS型のビジネスをグロースさせているWeb企業は、データサイエンティストや分析者を組織内に抱えています。自社のサービスを市場に素早く柔軟にフィットさせていくには、短いスパンで分析タスクを回していく必要があるからです。 もし、組織にデータ分析者がいなければ、技術コンサルティング会社や分析専門会社の分析リソースを都度調達することが必要になります。 調達ベースでのデータ分析プロジェクトは、しばしば...
こんにちは。「人事データ分析入門講座」講師の武田です。本日もよろしくお願いします。 この講座では、人事データ分析に取り組み始めた方に向けて、データ分析の考え方や方法をお伝えしています。本レターで4回目の配信となりました。 前回まで「考えるためのデータ可視化」 というテーマで、 散布図の見方や活用方法についてお伝えしてきました。レターの中で様々な人事属性を切り口にして散布図を深掘りをしていきましたが、そのアイデアはどこからやってきたのでしょうか? 本レターでは、人事データの分析を進めていくときの切り口について考えてみます。 分析目的に沿ったデータの収集からはじめる 人事データを分析しようとするとき、それには何らかの目的があるはずです。 目的というと少し堅くなりますが、分析テーマと読み替えて少しラフに挙げてみると、...
ピープルアナリティクスでは、ファクトをベースに問題を発見し課題解決につなげていくことがポイントになります。これにより、人事に仮説検証型のプロセスを導入することができます。 この記事では人事における仮説検証のイメージをお伝えし、ピープルアナリティクスを人事にビルドインするための考え方(DDDIサイクル)をご紹介します。 ビジネスにおける仮説検証 ビジネスにおける仮説の検証とは、ビジネス上の施策を仮説をもって実施しその効果を振り返り軌道修正を図るような取り組み全般を指します。これはピープルアナリティクスに限らず、ビジネスの様々なシーンで活用されているアプローチです。 例えば、生産現場における改善や、WebマーケティングにおけるA/Bテストが代表的な仮説検証の例になります。 また、近年のスタートアップ企業の立ち上げでは、市場の課題とプロダクトのフィッティングを行うために仮説検証を繰り返すことがスタンダードになっています。このアプローチは、大企業の新規事業の立ち上げにも取り入れられ始めています。 なぜ人事に仮説検証が必要なのか? それでは、なぜ人事業務においても仮説検証が必要...
こちらのページでは、クニラボで作成した人事トイデータを公開しています。 トイデータとは? トイデータ(Toy Data)とは、演習用に使えるリアルでないデータのことをいいます。データ分析や機械学習のライブラリに附属する場合もあり、手元にデータがなくてもそのライブラリをすぐに試せるのが利点です。 人事データ分析の演習にご活用ください ピープルアナリティクスを学んでみたいが手元に良いデータがない、という方も多いのではないでしょうか。人事データは個人情報を含むため、ピープルアナリティクスプロジェクトの正式なメンバーでないと触ることができません。 そこで、演習用にデータを自作しGoogleドライブより公開しています。これまでも代表のnote記事の中でリンクを張っていたのですが、複数の記事で利用するためこのページを作りました。 * 2023/11/29追記 「HRトイデータ_人事情報_拡張版.csv 」を追加しました。 * 2024/3/23追記 「HRトイデータ_月別時間外.csv 」を追加しました。 * 2024/11/18追記 「HRトイデータ_エンゲージメントスコア...