余白が、真の課題を連れてくる
最初に提示された課題は、たいてい本当の課題ではない。それに気づくために必要なのは、より高度な分析スキルではなく、余白だった。
チームのマネジメントや組織マネジメントに関するトピックスです。
最初に提示された課題は、たいてい本当の課題ではない。それに気づくために必要なのは、より高度な分析スキルではなく、余白だった。
「何のためにピープルアナリティクスを導入するのか」——この問いに答えられている組織は少ない。分析手法の高度化ではなく、意思決定の主体が変わっていくプロセスとして捉え直したとき、ピープルアナリティクスの本質が見えてくる。
ピープルアナリティクスに取り組もうとする組織が最初にぶつかる壁は何か。データの整備状況、ステークホルダーとの合意形成、リテラシーの底上げ——本サイト運営者の武田が実務の現場から語りました。
「ディシジョンインテリジェンスの二重ループ(DI二重ループ)」とは、組織の意思決定を支える二つのフィードバックループが入れ子構造になったフレームワークです。データと意思決定をつなぎ、ピープルアナリティクスを高度化します。
データアナリストは、成果を出すプロジェクトの中でこそ育ちます。 近年、人的資本経営やピープルアナリティクスの重要性が高まる中で、データ分析チームを率いるマネジャーには「成果」と「人材育成」をどう両立させるかという課題が突きつけられています。 成果を優先すれば新人が育たず、育成に偏れば成果責任を果たせない──このジレンマは多くの現場で共通しています。 本記事では、データ分析チームを率いるマネジャーの視点から、データアナリストを育てるための3つのポイントを解説します。 ピープルアナリティクスや人的資本経営の取り組みにも通じる、成果と育成を両立させるための実践知です。 1 学びと実践のサイクルを意図的に仕掛ける Webに情報があふれている現代ではありますが、本を読んで難解なコンセプトと対峙するという時間はデータアナリストにとって必要な時間です。本は紙でも電子でも構いません。未知の分野を学ぶ上でWebに点在する情報だけを頼るのは難しい面があります。 そして、本で学んだことを実践してみる。実践してみると大抵上手くいかないか、上手くいったと思い込んでいるはずなので、本に立ち返る。こ...
2025年8月8日に、総務省から「時代に即した組織運営・人材戦略に関する分科会報告書」が出されました。自治体人事の在り方を問う重要な報告書で、ピープルアナリティクスとも親和性が高い方法論が提示されています。 * 総務省|時代に即した組織運営・人材戦略に関する分科会(第5回) このブログでは、総務省の報告書をひも解きながら、自治体における人事データ分析の可能性を考えてみます。 今後の自治体組織運営に求められること 報告書では、人口減少時代にいかにして持続可能な組織運営を実現するかについて、重要な提言がなされています。特に、次の2点が重点ポイントとして挙げられていました。 1. 職員の能力を最大限発揮できる環境を整える 2. より多くの人材に公務を選択してもらえるような組織運営・人材戦略を進めていく 一つ目の点は人材マネジメントの方向性を示すもので、今後の自治体人事の指針となるでしょう。タレントマネジメントのみならず、組織開発やウェルビーイングまで幅広い取り組みが求められることになりそうです。 一方、二つ目の切り口は個人的にハッとした点でした。人を取り合っている状況に...
ニックネーム「ヒカリコ」さんから、ピープルアナリティクスのテーマ決めに関する質問をいただきました。 質問💬 人事内でデータ分析に取り組むことになり、これまでエンゲージメント調査の整理や残業時間の見える化をやってみました。ただ、次に何を分析したらよいか思いつかず苦戦しています。分析テーマってどうやって見つければいいのでしょうか? 回答📝 質問ありがとうございます。ピープルアナリティクスのテーマ決めには悩みますよね。 すでに実施されているエンゲージメント調査や残業の分析というのは、どの組織でも求められるテーマでもあります。そこから取り組まれたというのは良いことだと思います。 さて、どうやってテーマを広げるかということですが、大きく分けて3つのやり方があります。 * 人事部門として重視している人事施策から考えてみる。 * 直近の1年間で取り組んだ人事施策から考えてみる。 * チームで話しているときに出てきた言葉を拾いあげて調べてみる。 それぞれ順にみていきましょう。 人事部門として重視している人事施策から考えてみる 経営や業務課題から分析テーマを考...
先週の3月7日、富士通ラーニングメディアのセミナー「今求められる世界水準の人的資本経営と、社員が自ら学べる環境づくり」に参加しました。富士通のキャリアオーナーシップの取り組みを詳しくお聞きすることができ、ピープルアナリティスクの視点でも学びがありましたのでレポートします! 人的資本経営実現に向け、富士通が取り組んだ2つのこと 富士通は2020年4月より管理職にジョブ型人事制度を導入し、その2年後の2022年に全社員に拡大しました。この取り組みは事業戦略を起点とした人材マネジメントを実現するものであり、人的資本経営の観点からも重要な施策といえます。 本セミナーの第一部では、富士通株式会社 取締役執行役員 SEVP CHRO 平松氏より、人的資本経営を実現する上でポイントとなった2つの取り組みについてご紹介がありました。 将来の人材ポートフォリオとのGapの明確化 一つ目のポイントは、事業に必要な人材ポートフォリオを明確にしたことだといいます。具体的には、「どの事業をどの地域でどう伸ばすか」という事業戦略をベースに事業のポートフォリオを考え、その上で増やすべきロールを整理...
課題をシャープに絞り込み、課題に沿ってデータを集め、課題とデータに合わせて分析手法を選ぶというのがデータ分析の王道です。特に、インハウスのデータ分析ではこの順番が良いと思います。 この道を逆に辿るとなかなかうまくいきません。 つまり、ある特定の技術や分析方法を固定してそれに合うデータを集め、それらからできることを考えていくと、たまに良い結果につながることもありますが、大抵は業務サイドで活用されないテーマになりがちです。 たとえば、ピープルアナリティクスでは、次ような失敗事例があります。 * AIを活用して離職や休職を予測するシステムを作ったが、現場で使えなかった。 * 人事データを横断的に分析できるようなダッシュボードを作ったが、アクセス数が伸びなかった。 * 社内サーベイのデータを使って人材育成やマネジャーの課題に迫ろうとしたが、情報が不足しインサイトを得られなかった。 まとめると手段よりも目的が大切という、基本的な話になります。 その一方で、人事分野の場合、課題を絞り込む過程がストレートに行かない事が多く、対話と探索的な分析を組み合わせて課題に迫ることが多いです...